半導体製造に欠かせない装置の正体とは

半導体露光装置の使用タイミングとは

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半導体露光装置の内部構造

半導体露光装置の内部には、さまざまな機能や部品が組み込まれており、それぞれが連携してウエハー上に微細な回路を形成します。
まず露光工程で欠かせないのが、均一で高強度な光を照射する照明システムです。
さらに、回路パターンを描くための原版であるレチクルを固定するステージや、光を正確に投影するために複数のレンズを組み合わせた投影光学系も存在します。
また、ウエハーの正確な位置を検出するアライメントスコープなど、細部に至るまで高精度な部品で構成されています。
これらの複雑な機構が一体となって動作することで、微細で高品質な半導体製造が可能になります。

性能を左右する3つの要素

半導体露光装置の性能を評価するうえで、特に重要とされる3つの指標があります。
それは「解像力」「オーバーレイ精度」「スループット」です。
解像力が高いほど微細な回路を描くことができ、半導体の高性能化と小型化が可能になります。
オーバーレイ精度は、ウエハー上の各層のパターンを正確に重ねるために重要で、ズレが生じると回路全体の動作に支障をきたします。
スループットは1時間あたりの処理枚数を表し、生産効率に直結する指標です。
これら3つの性能をバランス良く高めることが、次世代半導体に求められる技術水準となっており、各メーカーが競って性能向上を図っています。